2022.12.06
三和地区青少年健全育成会議が行われ、三和校下の各種団体・西南部中学校・三和小学校・保護司・校下スポーツ団体の皆さん・地域の皆さん56人が参加されました。
テーマは「更生保護(保護セミナー)」
講師は金沢保護観察所 企画調整課課長 佐々木淳二氏です。
最初に佐々木先生に「更生保護」について説明をしていただきました。
「更生保護」とは、犯罪をした人や非行のある少年の立ち直りを助けることで、それを地域で支えるボランティアの方を「保護司」と呼ぶそうです。三和校下には、現在3名の保護司がおいでます。
以下は、佐々木先生の主な講演内容です。
以前の少年犯罪といえば、「暴走族」や「シンナー」だったが、今ではそれらは死語となってきた。時代は変わってきて、10代の犯罪は内向的になってきている。
犯罪は、貧困や環境から起きる。親は働くのに必死で、どうしても子どもと向き合って話す機会が少なくなり、子どもが勝手に自分のルールを作って非行に走る。注意しても同じことを繰り返す。一人の犯罪者から100人以上の被害者が出ることもある。それは、窃盗を繰り返す彼らにしてみると、何百回も成功している。100回買って99回当たる宝くじのような感覚で、まじめに働くことがなくなる。
また、小さい時からいろんな経験をさせて、選択肢を多くしてやることが大切だ。非行や犯罪を経験した人がまたそれを選んでしまうのは、それを上回るような刺激や選択肢がないからだ。例えば覚せい剤など、1回経験すると選択肢が上位ランクになってしまう。それを上回るような刺激があればそちらの選択肢を選ぶ。自分にストレスを感じた時に、一番強いのは、その人がもっている選択肢だ。だから選択肢はたくさんあるほうが良い。
草がぼうぼうで汚い町よりも、町の中がきれいだと窃盗も少ない。皆さんが住んでいる家の玄関をきれいにするだけでも地域が違ってくる。汚いところにはごみを捨てて行くし、きれいなところには捨てない。地域でそんな町づくりをすることも大切だ。親が地域活動にチャレンジしている姿は、絶対に子どもたちが見ているので惜しまずに活動をしてほしい。
そのあと、地元で活動している3人の保護司の方にお話をしていただきました。皆さん、20~30年という長きにわたりボランティアとして罪を犯した人の立ち直りを助け、一緒に伴走してくださっていることに頭が下がります。とっても大事な活動なのに、社会情勢が変化する中、保護司が不足している現実も知りました。
参加された皆さん、お疲れ様でした。